空手は、琉球王国時代の沖縄で発展した「手(ティー)」に中国武術の技法が融合して生まれた実戦武術です。その後、日本本土に伝わり、松濤館流、剛柔流、糸東流、和道流といった流派が形成され、学校教育にも取り入れられました。
しかし、現代社会では、空手の多くが“型”や“形式”に偏重し、実戦的・護身的な側面が薄れています。これに対し、禅道会は、「空手を本来の実戦武道として進化させる」ことを目的に1999年に設立されました。
禅道会は、空手の打撃技に加えて、投げ技・関節技・寝技までを取り入れた日本発の総合格闘技(MMA)スタイルを確立しています。特筆すべきは、道着を着たまま総合格闘技を行うという独自性です。
これらを一貫して学ぶことで、実戦で通用する本物の強さが養われます。
また、「禅道会」という名称の通り、稽古の中には「禅(瞑想)」を取り入れ、心を整える時間を大切にしています。禅道会の強さは、単にフィジカルだけでなく、精神の安定・集中・自己制御の力に裏付けられた“人間力”でもあるのです。
禅道会では、「誰でも・何歳からでも・安全に始められる」ことを理念に、年齢・体力に応じた稽古体系を整えています。
一部の総合格闘技ジムに見られる「痛み」や「スパーリング」重視の文化とは一線を画し、基礎練習を丁寧に行い「長く継続できること」「強くなりながら人間的に成長すること」が道場文化の根幹です。
禅道会では、稽古の前後に「瞑想(黙想)」の時間を設け、呼吸と姿勢を整え、心を静かに整える稽古が日常的に行われています。
瞑想による効果は以下の通りです:
格闘技=攻撃性という誤解を解き、むしろ「自分と向き合う」「強くなっても驕らない」ための修行としての価値を取り戻しています。
現在、禅道会は日本国内に約50道場、そして海外にも約30の支部を展開しています。これにより、禅道会の理念と技術が世界中で共有され、多くの人々がその恩恵を受けています。
これらの国々においても、日本と同じ技術体系・精神性で稽古が行われており、定期的に国際合同稽古・大会・セミナーも開催されています。
禅道会は、「空手」「格闘技」「禅」を融合させた唯一無二の総合武道団体として、今後も以下のような展開を進めていきます:
「誰でも、安全に、確実に、強くなれる」
それが禅道会の稽古です。そして、強くなることで“人と社会を護る”ことができる――それこそが、私たちが目指す「真の武道家」の姿です。