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新型コロナ タフなメンタルを持って乗り切る! マインドフルネスと呼吸法

加熱する新型コロナウイルス報道、そしてマインドワンダリング

前々回前回と新型コロナウイルスのことを書く。「武道・格闘技の話とはずれるんじゃないか?」と言われるかもしれないが、読んでほしい。一人の武術を探求する者としての見解である。武術・武道が危機回避、護身の技術であることはこれまでに何度も書いてきた。技術であると同時に、物事に恐れぬ精神力も重要であることも書いてきた。精神力という言葉は抽象的だが、その認識を深めていただくために、小沢代表の「脳の働き」、「人の心理」に関する詳しい話も数回にわたって書いてきた。それを踏まえたうえでの、現在の日本の話である。

毎日、テレビをつければ、どこにチャンネルを合わせてもコロナウイルス感染の報道ばかり。ネットも同様である。見ていて思うのは、これでは人心を乱すばかりじゃないかと思うのだ。

メディアは視聴者の数字を挙げてなんぼの世界である。だから、●●で何人の感染者が出た、●●で死亡者が出た、政府の対応は混迷しているなど、人々の恐怖心を煽るような話題ばかりを流す。それが旬の話題とはいえ、こういうカタチでのメディアの策略、いい加減にしろよと思うのである。
同時に、それに意識を向けて、ネガティブな考えを抱く人も増えていると思う。これは仕方のないことだろう。
非常事態宣言を受けて、個人事業をされている方、フリーランスの方は収入が激減しているはずだ。

実際、コロナウイルスの感染拡大を受けて、SNS等に書き込まれた投稿にはメンタルや肉体に不調をきたし、ノイローゼ気味になっている人まで出てきている。一種の鬱病のようなものである。各地でイベントは相次いで自粛となり、政府は一斉休校を要請。観光客の減少などにより倒産する企業も現れる中、悪質なデマが拡散しトイレットペーパーの買い占めなども起きている。人が身の安全に関わるような危機に直面した時、一時的にテンションを上げたり、活動レベルを上げてストレスに対処しようとするが、それが長引くと、今度は反動で落ち込む時期がくる。コロナウイルスの脅威が毎日、報じられること、対象が目に見えないことも人々の不安を助長しているのだ。

ここで、以前、この記事に書いた小沢代表の話にあった「マインドワンダリング」、つまり、心が迷走している状態になることを思い出してほしい。想像力や記憶力がマイナスに働く状態になっていて、必要以上にネガティブな想像を膨らませたり、さらに心配が募る中でついつい、メディアなどの情報を見てしまう。そこでさらに、悲観的な情報が積もって必要以上に危機感が高まっていく。結果、“目の前の現実”についてではなく、不安な未来についてあれこれ考えを巡らせすぎてしまうのである。

恐れるのではなく、自分ができる対処を考えよう

メディアもメディアだが、マスクやトイレットペーパーの買い占め、買い漁りなど、「大和魂は何処へいった?」と言いたくなるような、嘆かわしい人間もいる。そんな折、小沢代表がfacebookである方のコメント(先月の3月17日)をシェアしていた。強く同感したので、ここに記載しておこう。

「日本では、一年間のインフルエンザ感染者は約一千万人。年間での死亡者数は約3,000人。肺炎で亡くなる人の数は、年間で約12万人。死亡原因の第3位!動車での年間交通事故数、約38万件。年間交通事故死者数は、約3,200人!日本人の年間、自殺者数約24,000人。3月16日現在、日本のコロナウイルス・日本国籍の感染者583人、死者数28人(現時点ではさらに増えている)。皆さんはこの数字を見比べてどう思いますか?大袈裟に騒ぎすぎ?TVワイドショーは、コロナウイルスを取り上げれば番組の視聴率を稼げる、新聞や雑誌も注目される。あまり踊らされないように冷静に対応しませんか。何を自粛するかの是非を各自がしっかりと見極めましょう!」

まったくもって、その通りなのだ。では、どうすればいいか。
一言で言うと、恐怖感を持って構えるのではなく、いかようにも動けるような心を持つことである。
これは武道・武術・格闘技の世界で最も必要なメンタルの在り方だ。恐怖や不安は自身にストレスとプレッシャーしか与えない。結果、ルールある試合でも、いざ!という時の実戦場面でも普段の実力の半分も発揮できぬようになってしまうのである。だから、そうならぬよう、フレキシブルかつタフなメンタルを持てるようにするのだ。

具体的にどうするかと言うと、呼吸法である。
自分は三年ぐらい前に小沢代表から、座った状態で5秒吐いて、5秒吸うという腹式呼吸法を教えていただき、一回15分間、これを毎朝晩にやってきた。初めの頃は15分という時間がとても長く感じたものだ。しかし、続けていくにしたがい、ある頃から「えっ、もう15分!?」と感じるようになった。同時に、精神的にもずいぶん落ち着いてくるのを実感できるようになったのである。

少し話がずれるが、小沢代表はこの呼吸法とそれをベースとした抗重筋による体の使い方の必要性を何度も自分に語ってくれた。それによって、年齢がいっても、パワー、スピードなどの能動筋による身体操作とは別の動きを体得できるようになるのだ。とはいえ、この自分にそれができるかと問われると、まだまだである。たまに、「この動きだろうか」と思う程度に過ぎない。

「ヨガ×武道 究極のメンタルをつくる!」の一読を。

話をもとに戻そう。コロナウイルスに対する恐れや不安に対して、どうするかである(医者などの専門家ではないので、あくまで一個人の見解として聞いていただきたい)。

まずは、前述したような呼吸法をすることだ。深く、ゆっくりした呼吸法はマインドフルネスの状態になれる。副交感神経が優位になり、自律神経のバランスが整うのである。脳がこのような状態になった時は、血流も良くなり、免疫力も高くなる。これはれっきとしたエビデンスがある。座禅・瞑想には精神を安定させるとして、日本古来より継承されてきたが、実際にそのような効果があるのだ。最近はこの呼吸法とは別に「火の呼吸法」も行っているが、これを行った後は確かにエネルギーチャージされていることを実感するのだ。

自分はこの呼吸法をベースに武術の身体操作に活かそうと思っているが、別にそうでない方もぜひ、これを実践してほしい。今は朝に火の呼吸法を3分間、夜に今までの呼吸法を15分間行っているが、心身共に非常に良好である。
ただし、これらの呼吸法は正しく行わないと、生理反応としてまるで違う効果が現れることもあるそうだ。別にことさら、禅道会や小沢代表を持ち上げるわけではないが、詳しく知りたい方はBABジャパン発行の「ヨガ×武道 究極のメンタルをつくる!」を一読されることをお勧めしておく。本書には、プレッシャーと脳の科学、マインドフルネスでストレスを無力化など、この時期にちょうどいい内容が分かりやすく、かつていねいに書かれているので、ぜひ、読んでほしい。

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紀伊國屋書店

しつこく言うようだが、本の宣伝をしているのではなく、こうした未知の不安に直面する現在だからこそ、読んで知識を深め、実践してほしいのだ。国民の一人ひとりが過熱するメディアの情報に心揺さぶられることなく、現状は現状として受け止め、必要以上の情報には目を向けない。それと同時に、マインドフルネスになれる呼吸法をすることだ。個人的見解と書いたが、呼吸法を継続すると、間違いなく、意識は安定してくる。だからこそ、みなさんにもぜひ、正しい呼吸法を体得していただいて、コロナウイルスに負けない免疫力とメディアの報道に影響を受けない意識を持っていただきたいと思うのだ。次回の記事では、小沢代表に直接、話を伺って、より詳しいことをお伝えしたいと思っている。

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